《七月十五日》海の日の枠だけのこる風呂その他

復興いわき海の俳句全国大会の日。この大会にちょっとだけ協力している。
いわき出身の民俗学研究者である山崎祐子さんと話すと、とにかく楽しい。なぜだろう。私の大好きな「具体的で、しっかり証拠のある話をしてくれるから」だろうか(山崎さんは協会の環境委員でもある)。俳句総合誌の時評を書いていた時は、「街並みが、家が消えるとはどういうことか」を知るためにかの地にお邪魔した。山崎さんにくっついて歩いた。東日本大震災の爪跡がまだなまなましい時期だった。
集落が壊され、コミュニティがばらばらになる。それがどの程度もとに戻れるか、待っているだけでは一切進まないことを教えて貰った。そして、手抜きをしていては時評を書けないことも。

●季語=海の日

著者略歴

櫂 未知子(かい・みちこ)

一九六〇年、北海道生まれ。「群青」共同代表、「銀化」同人。公益社団法人 俳人協会理事。公益社団法人日本文藝家協会・国際俳句交流協会各会員。
句集に『貴族』(第二回中新田俳句大賞受賞)・『蒙古斑』、第三句集『カムイ』にて、第57回俳人協会賞、第10回小野市詩歌文学賞を受賞。句文集に『櫂未知子集』、著書に『季語の底力』(第十八回俳人協会評論新人賞受賞)『食の一句』『言葉の歳事記』『季語、いただきます』、共著に『第一句集を語る』などがある。

 

 

無断転載・複製禁止

バックナンバー

  • 7月18日:住むのならレースぐらゐは買ひなさい
  • 7月17日:蜜豆や姉のにはかな面変り
  • 7月16日:あれは花火おそらく花火闇残り
  • 7月15日:海の日の枠だけのこる風呂その他
  • 7月14日:永遠に埃降りつぐ巴里祭
  • 7月13日:弾らしきものはらはらと夜店かな
  • 7月12日:夕映えをたしかめんとて釣忍
  • 7月11日:この地にも萬屋のあり火取虫
  • 7月10日:背泳ぎの日輪こんなにも近き
  • 7月9日:りんらんと南部風鈴らしからず
  • 7月8日:国境をつくらんとして夏座敷
  • 7月7日:星合や殺風景な余市川
  • 7月6日:看板の誤字ひらひらと西日かな
  • 7月5日:草刈の正確無比といふ匂ひ
  • 7月4日:鞄には冷酒その他や寝穢し
  • 7月3日:失敬失敬麻服のはやさかな
  • 7月2日:絢爛たる海胆・蟹・鮑冷蔵庫
  • 7月1日:函館の夜景を掬ふメロンかな

俳句結社紹介

Twitter