《七月十二日》あじさいの白の褪せつついまだ梅雨 めっきり酒量このごろ増えて

青山で教室。秀歌鑑賞では中西由起子さんの『夏燕』を取り上げる。繊細で機知に富んだ表現が参考になる。黒岩剛仁さんの『野球小僧』、大口玲子さんの『ザベリオ』、など、ここのところ「心の花」の人たちが個性豊かな歌集を出している。それに刺激されたわけではないが、私も秋に第三歌集を出すことにして、ただいま準備中。短歌は人生の足跡でもある。しばらく出さないでいると生き方が大きく変わっている。第二歌集『すずめ』を出してから六年。歌集一冊に収めるにはちょうど良い程度の変化があった。
帰宅して冷蔵庫を開けると、炒り豆腐を作れるだけの材料があったので早速作る。作ってから日本酒を買いに行く。

著者略歴

藤島 秀憲(ふじしま ひでのり)

歌人、「心の花」編集委員

1960年、埼玉県生まれ。法政大学経営学部卒業。「日本語の変容と短歌――オノマトペからの一考察」により現代短歌評論賞。第1歌集『二丁目通信』により現代歌人協会賞、ながらみ書房出版賞。第2歌集『すずめ』により芸術選奨文部科学大臣新人賞、寺山修司短歌賞。現在「歌壇」「うた新聞」「現代短歌新聞」にエッセイを連載。現代歌人協会会員、NHK学園短歌講座専任講師。

 

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  • 7月12日:あじさいの白の褪せつついまだ梅雨 めっきり酒量このごろ増えて
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  • 7月6日:ペルシャより来たる火の神わがために今は竃にピザを焼きおり
  • 7月5日:ひと群るる江戸前寿司の桶にさえ残るものあり乾反りゆくまで
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  • 7月1日:濡れ傘を誰もがさげている朝の電車にくもる眼鏡そのほか
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