《十一月八日》立冬や言の葉選ぶための窓

長めの文章を書くための準備を始める日。気付けばもう立冬、愕然とする。図書館等で調べものをするのは大好き。調べるうちにそれまで抱いていた疑問が解決するのは、どこか推理小説のフィナーレに似ている。ところが、それを文章化するのが下手なため、自己嫌悪に陥ってしまう
たとえば仁平勝さんの文章を読むと、どこか一箇所だけ切り取ってくるのは不可能な、その緊密さに驚かされる。また、片山由美子さんの文章のうまさにも立ち止まってしまう。自分には絶対にできないことをしているかたがたの仕事を目にすると、ひたすら謝りたくなるのはなぜだろう。

●季語=立冬

著者略歴

櫂 未知子(かい・みちこ)

一九六〇年、北海道生まれ。「群青」共同代表、「銀化」同人。公益社団法人 俳人協会理事。公益社団法人日本文藝家協会・国際俳句交流協会各会員。
句集に『貴族』(第二回中新田俳句大賞受賞)・『蒙古斑』、第三句集『カムイ』にて、第57回俳人協会賞、第10回小野市詩歌文学賞を受賞。句文集に『櫂未知子集』、著書に『季語の底力』(第十八回俳人協会評論新人賞受賞)『食の一句』『言葉の歳事記』『季語、いただきます』、共著に『第一句集を語る』などがある。

 

 

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