《十二月四日》知りたくて霙に口をはつか開く

前にも書いたかもしれないけれど、一年ほど前から、ちょっとレクチャーっぽいことを蝦夷句会の合間に挟んでいる。その中で、「『音便の旧かなづかいはこうなる』を言ってくれた指導者はいなかった」とか、「この季語ではつねに二つか三つのパターンがあるなどと言ってくれる句会は、今までなかった」などと言われ、ちょっと戸惑っている。だって、それを伝えるのが、人より少し多く選をしているものの義務ではありませんか。
でも、東京でも同じ状況かもしれない。知りたいことを教えてくれる人は滅多にいない。

●季語=霙

著者略歴

櫂 未知子(かい・みちこ)

一九六〇年、北海道生まれ。「群青」共同代表、「銀化」同人。公益社団法人 俳人協会理事。公益社団法人日本文藝家協会・国際俳句交流協会各会員。
句集に『貴族』(第二回中新田俳句大賞受賞)・『蒙古斑』、第三句集『カムイ』にて、第57回俳人協会賞、第10回小野市詩歌文学賞を受賞。句文集に『櫂未知子集』、著書に『季語の底力』(第十八回俳人協会評論新人賞受賞)『食の一句』『言葉の歳事記』『季語、いただきます』、共著に『第一句集を語る』などがある。

 

 

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