《二月十四日》バレンタインデーも早起き早寝にて

貰えるかも知れないと思って、びくびく、おどおどその日を過ごす老人には辛い日である。

著者略歴

本井 英(もとい・えい)

一九四五年、埼玉県生まれ。 「夏潮」主宰・「珊」同人。大磯鴫立庵 第二十三世庵主。

句集に『本井英句集』・『夏潮』・『八月』 ・『開落去来』。著書に『虚子渡仏日記 紀行』・『虚子散文の世界へ』(第三十二 回俳人協会評論賞)ほか。

 

 

 

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バックナンバー

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  • 2月27日:若布干す香にレリーフの裕次郎
  • 2月26日:歌ひをへて聞き耳たてて鶯は
  • 2月25日:犬ふぐり南なだりに日を讃へ
  • 2月24日:ポケットにねじ込んだまま余寒の掌
  • 2月23日:老いて祝ぐけふを天皇誕生日
  • 2月22日:汚れはてたる恋猫や名とて無く
  • 2月21日:春雪にぐずぐず濡れて零の忌を
  • 2月20日:実朝忌うみ呼ばふこととこしなへ
  • 2月19日:釣堀にひとひ雨水の水輪かな
  • 2月18日:眼つむればさらに煌めき春の海
  • 2月17日:廃線の土手焼いてをる煙かな
  • 2月16日:かまくらや雪すくなきをかこちつつ
  • 2月15日:涅槃図に描かれて猫かはゆらし
  • 2月14日:バレンタインデーも早起き早寝にて
  • 2月13日:さむざむとげに痛はしや義仲忌
  • 2月12日:海原がひらけ菫の花二輪
  • 2月11日:神話またよろし建国記念の日
  • 2月10日:春時雨湖南あたりは明るさに
  • 2月9日:小浜あり野梅の径を下り行けば
  • 2月8日:針供養着飾るというのと違ふ
  • 2月7日:春水は鯉の往き来にえくぼなす
  • 2月6日:風のなかの梅を見てをり玻璃戸ごし
  • 2月5日:ほそぼそと指の白さの絵踏かな
  • 2月4日:春立つやけさもダイヤはやや乱れ
  • 2月3日:節分の空の真っ暗そこしれず
  • 2月2日:三千風も立ち寄られかし初懐紙
  • 2月1日:とてあらば碧梧桐忌に参ぜんと

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