《十月十九日》残業やべつたら市も素見して

「やや寒」、「うそ寒」、「そぞろ寒」、「肌寒」、「身に入む」。どれも似た季題だが、微妙にニュアンスが異なる。俳人としての感覚がもっとも厳しく問われる時だ。頭で考えるのではなく、「口をついて出た言葉」を信ずるしかない。

著者略歴

本井 英(もとい・えい)

一九四五年、埼玉県生まれ。 「夏潮」主宰・「珊」同人。大磯鴫立庵 第二十三世庵主。

句集に『本井英句集』・『夏潮』・『八月』 ・『開落去来』。著書に『虚子渡仏日記 紀行』・『虚子散文の世界へ』(第三十二 回俳人協会評論賞)ほか。

夏潮HPはこちらより。 

 

 

 

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バックナンバー

  • 10月20日:黒土をほろほろ抱いて落花生
  • 10月19日:残業やべつたら市も素見して
  • 10月18日:作庭家たるを夢見て式部の実
  • 10月17日:村祭コンビニ前に屋台出て
  • 10月16日:破芭蕉なほ玉巻くもありながら
  • 10月15日:夜寒さをさらにソーシャルディスタンス
  • 10月14日:鰯群れてししむらだてる海面かな
  • 10月13日:池上は気風下町御命講
  • 10月12日:五十雀とてもをるなる四十雀
  • 10月11日:昃れば心許なの紅葉狩
  • 10月10日:摘みとりて棗三つ四つおてのくぼ
  • 10月9日:今年はも菊人形もマスクして
  • 10月8日:鶺鴒のとどまり浮かぶとき大き
  • 10月7日:下り簗降れば鰻もまじるべく
  • 10月6日:別荘の売りに出てゐる通草かな
  • 10月5日:稲雀湧いて大きくゆがみけり
  • 10月4日:桜紅葉日露戦役忠魂碑
  • 10月3日:いつの間に消えし雨音濁酒
  • 10月2日:撮り鉄が並ぶ川端秋の晴
  • 10月1日:赤い羽根議員バッジを目立たする

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