《一月十四日》煮凝を鯤の目玉というて

鍋に残った煮汁が冷えて固まったもの。見ていると空想がふくらむ。空想はできるだけ大きい方がよい。すなわち鯤。●季語=煮凝

著者略歴

大石悦子(おおいし・えつこ)

昭和13年京都府舞鶴市生まれ。昭和29年作句を始める。「鶴」入会。石田波郷、石塚友二、星野麥丘人に師事。昭和55年鶴俳句賞受賞。昭和59年第30回角川俳句賞受賞。平成30年第10回桂信子賞受賞。
現在、俳協会顧問。日本現代詩歌文学館評議員。 日文藝家協会会員。「鶴」「紫微」同人。

句集に『群萌』(第10回俳人協会新人賞)『聞香』『百花』『耶々』(第5回俳句四季大賞・第1回詩歌句俳句大賞)『有情』(第53回俳人協会賞)『自註現代俳句シリーズ・大石悦子集』『季語別大石悦子句集』『百囀』。 著書に『師資相承─石田波郷と石塚友二─』など。

 

 

 

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バックナンバー

  • 1月25日:寒蜆灯せば戛と鳴りにけり
  • 1月24日:巻繊汁くつろげば出る国ことば
  • 1月23日:龍の玉詠み尽くししにあらねども
  • 1月22日:老人のねぎらはれをる寒牡丹
  • 1月21日:かまど猫祖母をたづねてきたのかも
  • 1月20日:冬の蠅三日をりたるサンルーム
  • 1月19日:体温をはじめ奪ひぬ紙懐炉
  • 1月18日:沼に石抛れば寒暮迫りけり
  • 1月17日:百媼のかがりし手鞠はづみけり
  • 1月16日:玉栗に泥のにじんでをりにけり
  • 1月15日:節料理堀川牛蒡残りけり
  • 1月14日:煮凝を鯤の目玉というて饗す
  • 1月13日:悴みて大縄跳の端を持つ
  • 1月12日:ここからはマスク外して枯木立
  • 1月11日:歯科の椅子外科の寝台日脚伸ぶ
  • 1月10日:寒林の水湧くところ雲流る
  • 1月9日:父母の世は子沢山なる炬燵かな
  • 1月8日:針持てば小鈴の鳴りぬ縫初め
  • 1月7日:七草の父似の爪を切りにけり
  • 1月6日:追羽根竹馬凧揚や双六
  • 1月5日:命毛に嬲られてゐる吉書かな
  • 1月4日:雑煮椀奈良晒にて拭ひけり
  • 1月3日:大人びてあはれ賀状の字の小さし
  • 1月2日:蓋押し上げてゐるお雑煮の頭芋
  • 1月1日:天金の書の泛びたる大旦

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