《八月十四日》迎へ火や生き写しとは声音にも

長男がやって来て、一晩泊まっていった。今年は京都の夫の墓参を頼んだ。大文字を拝んでくると言う。京都が好きな息子が言うには「京都に行けることは親父の遺産だと思ってる」ありがたいことだ。

著者略歴

西村 和子(にしむら・かずこ)

昭和23年 横浜生まれ。
昭和41年 「慶大俳句」に入会、清崎敏郎に師事。
昭和45年 慶応義塾大学文学部国文科卒業。
平成8年 行方克巳と「知音」創刊、代表。
句集『夏帽子』(俳人協会新人賞)『窓』『かりそめならず』『心音』(俳人協会賞)『鎮魂』『椅子ひとつ』(小野市詩歌文学賞・俳句四季大賞)。
著作『虚子の京都』(俳人協会評論賞)『添削で俳句入門』『季語で読む源氏物語』『季語で読む枕草子』『季語で読む徒然草』『俳句のすすめ 若き母たちへ』『気がつけば俳句』『NHK俳句 子どもを詠う』『自句自解ベスト100西村和子』ほか。
毎日俳壇選者。
俳人協会理事。
NHKラジオ「文芸選評」選者。

 

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バックナンバー

  • 8月23日:秋口の鏡すみずみまで澄みて
  • 8月22日:無花果や弾傷ありし父の胸
  • 8月21日:扇捨つ明日の我を恃むべく
  • 8月20日:爽籟や音読の句の立ち上がる
  • 8月19日:秋の初風街道を出外れて
  • 8月18日:雲突き抜けて初秋の大気圏
  • 8月17日:書きものは午前の仕事秋の蝉
  • 8月16日:秋茄子や我が身養ふばかりにて
  • 8月15日:新涼やあしたの鐘も草津節
  • 8月14日:迎へ火や生き写しとは声音にも
  • 8月13日:盆花や遺作の壺を満たすべく
  • 8月12日:露踏んで高原野菜買出しに
  • 8月11日:山青し残暑の首都をのがれ来て
  • 8月10日:大海を忘るるなかれサングラス
  • 8月9日:南国の鳥は吼ゆるよ旱星
  • 8月8日:熱帯魚潜水艇の窓にキス
  • 8月7日:夏潮の沖の一線濃紫
  • 8月6日:昼寝覚めやらず気怠き椰子の風
  • 8月5日:峰雲は元気筋雲は繊細
  • 8月4日:時差暑し夢の続きの如き海
  • 8月3日:冷奴絹に如かずと思ひしが
  • 8月2日:語るべきこと何々ぞ髪洗ふ
  • 8月1日:教科書の俳句忘れよ夏期講座

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