《十一月十五日》ワインのうた入賞したる八割が女性 こよひ酒豪に会はむ

今日は宮崎市のシ-ガイアで「みやざきワインを愛する会」である。宮崎県には四つのワイナリーがある。北から言うと、五ヶ瀬、都農、綾、都城にある。ワインの新酒ができる頃に開かれるこの会は毎年だが、今年はワインの歌を募集し、俵万智さんと私が選者をつとめた。今夜、表彰式を行ない、ワインパーティだ。

著者略歴

伊藤一彦(いとう かずひこ)

昭和18年、宮崎市に生まれる。早稲田短歌会を経て、「心の花」に入会し、現在選者。
歌集に『海号の歌』(讀賣文学賞)、『新月の蜜』(寺山修司短歌賞)、『微笑の空』(迢空賞)、『月の夜声』(斎藤茂吉短歌文学賞)、『待ち時間』(小野市詩歌文学賞)、また歌集『土と人と星』及び評論『若山牧水―その親和力を読む』により現代短歌大賞・毎日芸術賞・日本一行詩大賞を受賞。若山牧水記念文学館館長。宮崎市に住む。

 

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バックナンバー

  • 11月18日:第一位は日本、六十位はサウジアラビア「自然と調和し人は生きるべき」
  • 11月17日:牧水は旧国名にて土地うたふ「近代」日本を避くるごとくに
  • 11月16日:おそれつつ新人を待つずぶ濡れのラガーのごときは稀といへども
  • 11月15日:ワインのうた入賞したる八割が女性 こよひ酒豪に会はむ
  • 11月14日:みなかみに牧水の耳ききとめし光の声と言葉をおもふ
  • 11月13日:進化せる自転車に乗る薄暗くなればみづからライトを点す
  • 11月12日:身の丈も花の大小もそれぞれに黄をかがやかすつはぶきの花
  • 11月11日:「正(ただし)」とふ畏まつた字の直線がみな動き出し柔く温かし
  • 11月10日:栗の木の郷(きやう)に事合ふ鷹の爪きみすすめれば秘語のごとしよ
  • 11月9日:特別の子ではないはず死の口に引き寄せらるる十代の「リアル」
  • 11月8日:夫支ふる自らも癌の藤田世津子つねに濁流の真紅の薔薇よ
  • 11月7日:偶然と思はず二人の歌びとを生みし小さな村の息づき
  • 11月6日:七十年棲みてまだ知らぬ九州よ知らざるゆゑになほ棲み続く
  • 11月5日:鋭さを内に蔵せる笑顔なりきどんでん返しつねにたくらみ
  • 11月4日:十畳の広き書斎の真夜中の空気びんびん君震はしき
  • 11月3日:白秋言ふ小さい緑の古宝玉いまもかがやき放ついまこそ
  • 11月2日:掘割りの水は忘れず照りてをり没後七十五年の君を
  • 11月1日:ひたむきさとやさしさのその源(みなもと)をしみじみと思ふ両親に会ひて

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