●岸本尚毅作
秋の木々少なき松の皆高く
駅頭の今日赤い羽根青い空
木々のさま夏のままなる曼珠沙華
一つありてその他は見ぬ野菊かな
野菊なる薄き花びら反りにけり
野辺の花しばしば赤し秋日和
秋晴や面白ければ本を読み
秋風のしづかにつよし蜂も来る
紫の花は目立たず秋日和
秋晴のさらに明るき方へ行く
果樹園にして曼珠沙華花盛り
作品例
沓脱ぎに影もろともに落葉かな 紀子
冷たき茶木陰にのんで秋日 定生
縁側に干す座蒲団や秋の蝶 定生
天高くせはしく歩く鶴もあり 喜代子
都民の日とや秋晴のこの人出 定生
天高しみみずは棒のやうにあり 京子
年寄に帽子をかぶせ秋日和 定生
秋晴や木陰はつよく風の吹く 定生
一木の光と影と色鳥と 麻
秋風や木陰を歩む鳥獣 定生
濡縁に憩ひて秋の日和かな 董子
小鳥来る髪ひつつめて着物着て 昌子 |