俳句のページ

『万太郎の一句』アンケート

集計は2009年4月をもって終了いたしました。
アンケートにご協力頂いた皆様ありがとうございました。

櫂未知子さんが選んだ一句

2月2日 叱られて目をつぶる猫春隣
●コメント
  叱られたって、どうせ言うことを聞く気のない猫を叱る、猫は「ふん」というように目をつぶる、叱った側も「これは無意味だ」と知りつつ、悪さをした猫を叱らずにはいられない… (この句については、某俳句総合誌に書いたことがあります。)大変気難しく、周囲の気遣いは大変だったという万太郎ですが、猫にはやさしかった側面がうかがわれますね。というか、媚びから最も遠い猫といういきものを万太郎は愛したのだろうな、と思います。



【1月】
1月9日  さびしさは木をつむあそびつもる雪|3pt|女性・無職・60代/男性・50代/女性・60代
●コメント
・初案からの推敲が見事。解体という作業を経て見事なまでの一句にしている。
・ 「淋しさはつみ木あそびにつもる雪」→「淋しさはつみ木のあそびつもる雪」→「さびしさは木をつむあそびつもる雪」と表示解説を読み完成されるまでが手にとるように判りました。つくづく名句に仕上がっている思ひます。
1月21日  たくだ来て寒ンの鋏を鳴らしけり|1pt|男性・無職・60代
●コメント
・初案からの推敲が見事。解体という作業を経て見事なまでの一句にしている。
・ 「淋しさはつみ木あそびにつもる雪」→「淋しさはつみ木のあそびつもる雪」→「さびしさは木をつむあそびつもる雪」と表示解説を読み完成されるまでが手にとるように判りました。つくづく名句に仕上がっている思ひます。
1月22日  寒ンに耐ふ(いお)のごとくに身をひそめ|1pt|男性・60代
●コメント
  小生は北に住んでいるので、この感じがよくわかる。特に年寄っててくるほどわかる。万太郎の句は、みな好きである。パソコンやっていないのが残念。
1月24日  冴ゆる夜のこころの底にふるるもの|1pt|女性・60代
●コメント
  しみじみ共感致しました。
1月25日  煮凝やいつまで残る酒の悔|1pt|男性・60代
1月28日  竹馬やいろはにほへとちりぢりに|3pt|女性・70代/男性・60代・会社員
●コメント
・ 好きな句は沢山あるのですけど、この句を選んだのは、私も東京の下町生れだからです。勿論時代は違いますが、当時の男の子が、膝丈くらいの、絣や縞の着物で竹馬に乗る姿が目に見えるようです。万太郎の生家の近くは殆どが職人か商人の家、その子ども達は、小学校を出れば奉公や見習いで他家に行きます。「いろは」を一緒に学んだ友達は、やがて、ちりぢりに別れていくのです。
・ 父の職業柄小学校、中学校は転校が多かったので、友達を好きにならないように心掛けていたように思う。引き裂かれるような想いを感じる。
【2月】
2月2日  叱られて目をつぶる猫春隣
|4pt|男性・50代/女性・講師・20代/女性・80代等
●コメント
・叱られた猫のかわいらしさが伝わってきます。季語「春隣」にゆるしの雰囲気があって、心温まります。 「汝が声にまぎれなかりし寒夜かな」も好き。
・以前から大好きな句です。今はペットが飼えない一人暮らしですが、大家族の時代は猫を飼っていました。この句は子猫ではなく成猫が浮び、人と猫との心がつながっている様子がうかがえるほのぼのとした気分になります。
2月4日  水餅の焦げつく春の立てりけり|1pt|男性・60代
●コメント
二月四日は小生の誕生日です。前夜の節分の句は作りますが、立春の句は難しい。子の句には明治生れの祖父母と暮した戦中、戦後(昭和二十年代)が思い出されます。旧正月位まで続いた餠のあるくらし、丸火鉢に芋をかざした冬の日の思い出、障子にうつる南天の実などと共に、炭火の炎、嗅覚をくすぐります。
2月6日  われどわがつぶやきさむき二月かな|1pt|男性・70代
2月8日  誰そやものおもひそめしは針供養|1pt|男性・70代
●コメント
裁縫学校へ通っていた村の娘さん達が、帰りに揃ってわが家へお花の稽古に来ていた頃をなつかしく思いだしました。針を持つようになった娘さんは、立派な女に変わって行くように思へました。この万太郎の句を読んで、ハッとして、浅草寺の淡島堂に詣でました。
2月15日  春麻布永坂布屋太兵衛かな|1pt|女性・主婦・40代
●コメント
一読して蕎麦屋とは思わなかったが、春という季節と街の名、老舗の名が、絶妙にマッチしていて面白い。あ段の語の多用により明るさや開放感も漂う。万太郎らしい、粋な一句である。
2月21日  海苔あぶりながら話のつゞきかな|1pt|60代

2月28日  鶯に人は落ちめが大事かな|1pt|男性・70代
●コメント
老人には、小憎らしいほどの味わいのある句。

【3月】
3月1日  三月や光をわけゆく風の筋
|1pt|男性・70代
●コメント
水をわけゆく風の筋はこまかい観察で中々詠めそうで詠めません。すばらしい詩心です。

3月3日  旅びとののぞきてゆける雛かな|1pt|70代
●コメント
万太郎の句には私にも覚えのある人達の名、場所が出て来るので、とても身近に感じられ、尚解りやすい言葉で作られるので好きでしたが、この本の解説で、尚、一そう好きになりました。

3月6日  ネクタイとマフラと対や春の雪|1pt|男性・無職・60代
●コメント
お洒落である。どんな色か、柄か?想像するだけでも楽しい。誰にも似合うものではないが。

3月7日  ばか、はしら、かき、はまぐりや春の雪|2pt|女性・40代/女性・50代
●コメント
・俳句を好きになる契機となった句のうちの一つ。上五中七に季語が絶妙。
・くり返し読み、万太郎の世界を楽しんでいます。特に食べ物の句が好きです。


3月9日  淡雪のつもるつもりや砂の上|1pt|女性・主婦・50代
●コメント
雪を擬人化してはいるが、その描く景は、誰もがはっきりと目に浮かべる事ができる。 高度な写生句だと思う。
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