《四月三日》初花へポップコーンを抱いて来る

「青」には「後援会」があり、爽波の添削を受けることができた。今ここに昭和五十六年の十二月の句稿がある。忙しい爽波なのに、びっしりと赤い字が埋め尽くされている。

最初に「俳句はとどのつまり、一句の中に確かな『もの』が描かれていることが、一番強いのです。『大づかみ』な句をいくら作っても『徒労』に終ります」とある。もの俳句への道のりが始まった。

●季語=初花(春)

著者略歴

山口昭男(やまぐち・あきお)

1955年兵庫県生まれ。波多野爽波、田中裕明に師事。 「秋草」主宰。句集に『書信』『讀本』『木簡』(第69回読売文学賞) 『礫』、著書に『言葉の力を鍛える俳句の授業―ワンランク上の俳句を目指して』『シリーズ自句自解Ⅱ ベスト100 山口昭男』『波多野爽波の百句』がある。日本文藝家協会会員

 

 

 

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  • 4月8日:
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  • 4月6日:ぎこちなく木蓮の花落ちてゆく
  • 4月5日:裏返す田の土黒き春祭
  • 4月4日:魚の尾のぱらり焦げたる桃の花
  • 4月3日:初花へポップコーンを抱いて来る
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