
《四月十五日》躑躅見ていたのはたぶん僕じゃない
駅のホームで同じ構図を見た気がする。立ち位置も、電車の待ち方も、まわりの人の顔ぶれも、まえにもいちど、そっくり同じものを見たことがあるような気がした。それが夢だったのか、べつの人生だったのか、それとも、ただのまちがいなのか。
電車が来て、ふつうに乗って、ふつうに揺られているあいだも、その「気がする」はずっと頭の片すみにぶらさがっていた。
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駅のホームで同じ構図を見た気がする。立ち位置も、電車の待ち方も、まわりの人の顔ぶれも、まえにもいちど、そっくり同じものを見たことがあるような気がした。それが夢だったのか、べつの人生だったのか、それとも、ただのまちがいなのか。
電車が来て、ふつうに乗って、ふつうに揺られているあいだも、その「気がする」はずっと頭の片すみにぶらさがっていた。
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