
《十一月二日》鰡の群れ太鼓の胴を泳ぎゆく
「本が好きやね」と言われるたびに「なんでやねん、好きちゃうわ」と思っていた。だが今日はたと気づいた。好きちゃうわ、ではなくて欲がうすいのだ。昔から何に対しても腰が重い。ごはんも適当、寝るのも苦手。うすぼんやりしてるのがなにより性に合っている。そんなわたしが無理をして本を読み、うんうん言いながら書いている。これはもう、好きとか嫌いとか通り越して、どうにもならん性ってやつなんだろう。
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「本が好きやね」と言われるたびに「なんでやねん、好きちゃうわ」と思っていた。だが今日はたと気づいた。好きちゃうわ、ではなくて欲がうすいのだ。昔から何に対しても腰が重い。ごはんも適当、寝るのも苦手。うすぼんやりしてるのがなにより性に合っている。そんなわたしが無理をして本を読み、うんうん言いながら書いている。これはもう、好きとか嫌いとか通り越して、どうにもならん性ってやつなんだろう。
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