
《十月三十一日》南瓜割る声して天の臍の穴
見知らぬ人を見てふいに泣いてしまうことがある。駅の階段をよろめきながら上る老人とか、怒られてしょげている子供とか。どっちもドラマなんてない。ただ生きようとしてる。それだけ。でもその姿に、自分がかつて生き延びようとした無数の時間が呼び覚まされる。人ってのは、他人の中に自分の断片を見てるんだろう。
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見知らぬ人を見てふいに泣いてしまうことがある。駅の階段をよろめきながら上る老人とか、怒られてしょげている子供とか。どっちもドラマなんてない。ただ生きようとしてる。それだけ。でもその姿に、自分がかつて生き延びようとした無数の時間が呼び覚まされる。人ってのは、他人の中に自分の断片を見てるんだろう。
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