《九月二十六日》淋代の浜の穂草の穂が黒し

町内会の役員会に出席。
昭和十六年九月二十六日の虚子句日記は「鎌倉俳句会。松葉ヶ谷、妙法寺」「駈けり来し大烏蝶曼珠沙華」。ちなみに「黒揚羽花魁草にかけり来る」は昭和九年作。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 9月26日:淋代の浜の穂草の穂が黒し
  • 9月25日:海蠃打つや子どものやうなお婆さん
  • 9月24日:たこやきを酒の肴や夕野分
  • 9月23日:秋の日暮の鳥の店豚の店
  • 9月22日:富士そばの粉の袋や秋の蜂
  • 9月21日:月見る子靴下白くぴよんぴよんと
  • 9月20日:壁に蔦釣瓶落しがずるずると
  • 9月19日:馬鹿のやうに鳴る風鈴や野分雲
  • 9月18日:くらがりに帽子をかぶる夜業かな
  • 9月17日:草上の昼食葡萄チユと吸うて
  • 9月16日:右左見つつ亀ゆく水の秋
  • 9月15日:藤の実のほのと毛深し人に垂れ
  • 9月14日:秋風や骸も混じる団子虫
  • 9月13日:頭尖るバツタやかなしさうに這ふ
  • 9月12日:秋蒔や汗の帽子を風に脱ぎ
  • 9月11日:秋晴の蝶々のただ集まれる
  • 9月10日:秋の夜の古く明るきレストラン
  • 9月9日:秋風や噛みてうれしき佐渡の米
  • 9月8日:秋桜断種の猫に日があたり
  • 9月7日:仁丹のやうなピアスや月を仰ぐ
  • 9月6日:歯科の中見えてつくつく法師かな
  • 9月5日:新涼やパジヤマを干して雲白く
  • 9月4日:からあげと書いて唐揚初嵐
  • 9月3日:阿佐谷は夜も明るし桃を売る
  • 9月2日:病む人の名札それぞれ蚯蚓鳴く
  • 9月1日:美しきまま虫籠の古びたる

俳句結社紹介

ふらんす堂編集日記