マカロニというものを最初に食べた日本人は誰だろうか。びっくりしたのではないか。食べ物に空洞がある。饂飩や蕎麦にはない。あの空間が食感を和らげてくれたり味付けをほのかにしてくれたりしているとも言える。慣れてしまえば当たり前になってくる。俳句の世界でもこのようなことがありそうだ。
●季語=紅葉(秋)
著者略歴
山口昭男(やまぐち・あきお)
1955年兵庫県生まれ。波多野爽波、田中裕明に師事。
「秋草」主宰。句集に『書信』『讀本』『木簡』(第69回読売文学賞)
『礫』、著書に『言葉の力を鍛える俳句の授業―ワンランク上の俳句を目指して』『シリーズ自句自解Ⅱ ベスト100 山口昭男』『波多野爽波の百句』がある。日本文藝家協会会員
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