《十月二十三日(水)》候補者の妻として水位たもちつつ湖面しづかに友は立ちたり
候補者の個人演説会に行って本人や支援者が話をしているのを直接聞くと、その人の考えややりたいことがよくわかっておもしろい。話に耳を傾けつつ、会場の雰囲気や人々の息遣いを味わっている。投票する人はもう決まっているけれど、他の候補者の話も一度聞いてみたい。
著者略歴
大口玲子(おおぐち・りょうこ)
1969年東京都大田区生まれ。宮城県仙台市、石巻市を経て、現在は宮崎県宮崎市在住。1998年、「ナショナリズムの夕立」で第四十四回角川短歌賞受賞。
歌集に『海量』、『東北』、『ひたかみ』、『トリサンナイタ』、『桜の木にのぼる人』、『ザベリオ』、『自由』、歌文集に『セレクション歌人5 大口玲子集』『神のパズル』がある。「心の花」会員。宮崎日日新聞「宮日文芸」短歌欄選者。牧水・短歌甲子園審査員。
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