
《四月十七日》モーターボートのラッパや傾く金属
駅前のサンドイッチ屋、看板が外れていた。脚立が立っていて、店員が三人、見上げている。風はない。看板のうらに、少しだけ古いロゴが残っていた。光らず、音もせず、ただそこにあった。工具箱がひらいていて、なかの金属がいくつか、傾いたまま止まっていた。旗は揺れず、貼りなおされた紙だけが、少しだけ浮いていた。
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駅前のサンドイッチ屋、看板が外れていた。脚立が立っていて、店員が三人、見上げている。風はない。看板のうらに、少しだけ古いロゴが残っていた。光らず、音もせず、ただそこにあった。工具箱がひらいていて、なかの金属がいくつか、傾いたまま止まっていた。旗は揺れず、貼りなおされた紙だけが、少しだけ浮いていた。
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