《三月六日》物干して港に住めるシヤボン玉

某所で〇〇亭△△師匠を見かける。大好きな噺家なので「△△師匠ですか。時々拝見しています」と声をかける。すると師匠は即座に「ハハー」と最敬礼。さすが芸人。
昭和十七年三月六日の虚子句日記は「家庭俳句会。日比谷公園嘱目」。「紅梅の赤きを点じ空の紺」「風折の烏帽子の如きもの芽あり」「影曳いてものゝ芽午を過ぎにけり」など気持のよい句が並ぶ。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

無断転載・複製禁止

バックナンバー

  • 3月6日:物干して港に住めるシヤボン玉
  • 3月5日:会館を駆くるモツプや風光る
  • 3月4日:猫にもの問ふもせんなし梅の花
  • 3月3日:すいと出でて何の茎立かと思ふ
  • 3月2日:腹減らぬままにもの食ふ春の雲
  • 3月1日:吾がための余寒の土筆摘みにけり

俳句結社紹介

Twitter