《十一月九日》冬蠅や眼裂著きデスマスク

公益財団法人登戸学寮の役員打ち合わせ。入寮する学生の選考方法を見直しについて検討。
昭和五年十一月九日の虚子句日記は「武蔵野探勝会。埼玉県野火止、平林寺」「草じらみ帽子につけて出て来る」「つく杖の先にさゝりし朴落葉」。かがんで草花を観察しているうちに帽子にまで草じらみがついたのだろう。一抹の可笑しみを覚える。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 11月9日:冬蠅や眼裂著きデスマスク
  • 11月8日:悲しげに暖房にシヤツはだけたる
  • 11月7日:鯛焼や折しも夜風あたたかに
  • 11月6日:行く秋やものの匂ひの資料館
  • 11月5日:末枯や苔うすうすと広々と
  • 11月4日:初鴨にすつぽん顔を出してをり
  • 11月3日:街道や甚だ柚子の煤けたる
  • 11月2日:赤黒く柿の実枝に擦れをり
  • 11月1日:刈り倒す秋の薊の絮がとぶ

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ふらんす堂編集日記