
《八月十四日》空蝉やもぬけの空に目がひとつ
書けない日は、とりあえずファイルを開く。10秒ほど眺めて一行書いて、すぐ消す。ため息をついてお湯を沸かす。またファイルを見て、また消す。これを90分くらい繰り返して、何も残らない。でも、ふと思った。この「書くふり」って、けっこう効く。書けない自分を、なんとか書く人っぽく見せてあげる儀式。自己欺瞞というより、気持ちの保温装置だ。今日はとにかく、冷えきらなかっただけで上出来。
無断転載・複製禁止
書けない日は、とりあえずファイルを開く。10秒ほど眺めて一行書いて、すぐ消す。ため息をついてお湯を沸かす。またファイルを見て、また消す。これを90分くらい繰り返して、何も残らない。でも、ふと思った。この「書くふり」って、けっこう効く。書けない自分を、なんとか書く人っぽく見せてあげる儀式。自己欺瞞というより、気持ちの保温装置だ。今日はとにかく、冷えきらなかっただけで上出来。
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