
《十一月三十日》冬帽子ぬいで話のつづきをす
余が帽子に執心を抱きはじめたのは、中学生という趣味に目覚めるには絶好の年頃であった。折しも遊佐未森なる歌い手が世に出てきて、いつもふしぎな帽子を載せていた。余はその帽子見たさに『GB』なる雑誌を月々買い、記事は切り抜いて宝物のごとく保存した。やがて大人になれば、余も当然のごとく帽子を誂える身分になるはずであったが、その野望はいまだ果たされておらぬ。
無断転載・複製禁止

余が帽子に執心を抱きはじめたのは、中学生という趣味に目覚めるには絶好の年頃であった。折しも遊佐未森なる歌い手が世に出てきて、いつもふしぎな帽子を載せていた。余はその帽子見たさに『GB』なる雑誌を月々買い、記事は切り抜いて宝物のごとく保存した。やがて大人になれば、余も当然のごとく帽子を誂える身分になるはずであったが、その野望はいまだ果たされておらぬ。
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