
《一月十四日》どら焼と子どもの顔と春を待つ
子どもが小さい頃は、近所の子の顔を見知っていた。次男の同級に、色が黒く丸顔の女の子がいた。小学校低学年の次男は、その顔は「どら焼き」だと言った。言い得て妙だった。最近、その子とおぼしき婦人を近所で見かけた。どら焼の面影はなかった。
昭和二十年一月十四日の虚子句日記に「鎌倉俳句会。鎌倉草庵」とある。小諸から一時的に帰宅したのだ。「連翹は木とも蔓とも枯れ果てぬ」が目を惹く。「木とも蔓とも」は言い得て妙だ。
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子どもが小さい頃は、近所の子の顔を見知っていた。次男の同級に、色が黒く丸顔の女の子がいた。小学校低学年の次男は、その顔は「どら焼き」だと言った。言い得て妙だった。最近、その子とおぼしき婦人を近所で見かけた。どら焼の面影はなかった。
昭和二十年一月十四日の虚子句日記に「鎌倉俳句会。鎌倉草庵」とある。小諸から一時的に帰宅したのだ。「連翹は木とも蔓とも枯れ果てぬ」が目を惹く。「木とも蔓とも」は言い得て妙だ。
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