
《五月二十三日》風死して語尾なきままに海は鳴る
彼女は厚手のブランケットを膝にかけ、足をその中へすべり込ませた。冷たさは想像よりも強く、つま先がすぐには定位置を見つけられなかった。布の内側を少しさまよい、ようやく落ち着いたとき、彼女の脳内にざらりとした感覚がこぼれた。
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彼女は厚手のブランケットを膝にかけ、足をその中へすべり込ませた。冷たさは想像よりも強く、つま先がすぐには定位置を見つけられなかった。布の内側を少しさまよい、ようやく落ち着いたとき、彼女の脳内にざらりとした感覚がこぼれた。
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