組曲「吉田松陰」2025.4.28

 

吉田稔著『音楽作品台本集 組曲「吉田松陰」』

 

 

 

音楽作品の台本集である。
「組曲 吉田松陰(くみきょく よしだしょういん)」と題された吉田稔(よしだ・みのる)さんの著書である。

 

A5判変形半上製カバー装帯有り 294頁
著書の吉田稔さんは、長い間にわたって音楽の指導をされて来られた方である。昭和15年(1940)和歌山県田辺市にうまれ、現在は山口県防府市にお住まいである。山口芸術短期大学にて音楽鑑賞法や青洋音楽史を教えて来られた。音楽作品の脚本・構成という新分野で創作活動をされ、本著はその創作活動を一冊にまとめられたものである。作品からもわかるように山口県を主軸に活動をされてこられた方である。山口県芸術文化振興奨励賞、山口県文化功労賞、防府市文化振興奨励賞を受賞されている。現在は山口芸術短期大学名誉教授であり、KRYラジオ「鈴木久美の日曜日のクラシック」にレギュラー・ゲスト出演をされている。

 

 

 

目次を紹介しておきたい。
全体は三部にわかれ、Ⅰの組曲のタイトルは「芳一幻想」「中原中也」「吉田松陰」「毛利元就」「漂泊の俳人 山頭火」「金子みすゞ」「香月泰男」、どれも良く知られた人をテーマにしたものであるが、山口県にかかわる人物たちである。Ⅱの組曲は「カルメン・ファンタジー」「ラ・トラヴィアータ」「マダム バタフライ」と音楽構成「若きベートーヴェン」の4作。こちらは主によく知られた外国のオペラを中心にしたもの。Ⅲは、音楽エッセイ。「モーツァルトの死」「真夏の夜の夢・序曲」を聞く」「シューベルトの人生と音楽」「シューマンの人生と音楽」の四作である。
俳優の山本學さんが、帯文をよせておられる。

 

 

 

 

本書の装幀は君嶋真理子さん。
たくさんのラフイメージを用意してもらったのだが、吉田稔さんは、「淡白なものでなくドラマティックなもの」としてこの装幀を選ばれたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2025/4/22より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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