
《六月八日》青蛙棲むとは粘土火のかたち
mizukは、というと、外見は雑誌くらいなのに、変な重さがあった。濡れてるのかと思った。水でも吸ってるのかと。でも紙は乾いていた。ぱりっとして、逆に帯電ぎみなくらいだった。ページをめくるたび、指先がぴりっとくすぐったい。細かい繊維がひっかかる。その感じが気になって、つい何度も触ってしまう。音はしないのに、耳の奥がざわざわしてくる。
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mizukは、というと、外見は雑誌くらいなのに、変な重さがあった。濡れてるのかと思った。水でも吸ってるのかと。でも紙は乾いていた。ぱりっとして、逆に帯電ぎみなくらいだった。ページをめくるたび、指先がぴりっとくすぐったい。細かい繊維がひっかかる。その感じが気になって、つい何度も触ってしまう。音はしないのに、耳の奥がざわざわしてくる。
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