
《六月二十七日》はじけても泡はなんにも言わぬ夏
本を閉じた。思考の気配が、やや静まったのを確認する。少し呼吸が通るようになる。ラジオをつける。音が流れ出す。音楽ではなかった。話し言葉、それも天気の話。誰かが誰かに状況を伝えようとしている音声。その現実感がありがたく、ラジオはそのままにしておいた。
彼女はmizukを棚に戻した。すこし奥へ押しこむと、ぴたりとおさまった。
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本を閉じた。思考の気配が、やや静まったのを確認する。少し呼吸が通るようになる。ラジオをつける。音が流れ出す。音楽ではなかった。話し言葉、それも天気の話。誰かが誰かに状況を伝えようとしている音声。その現実感がありがたく、ラジオはそのままにしておいた。
彼女はmizukを棚に戻した。すこし奥へ押しこむと、ぴたりとおさまった。
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