《二月十一日》風に人よろめく春の鳶かな

町内会の役員として市道工事の説明を聞く。滑止め付コンクリートの路面がアスファルトに変わるが、滑り易くなる心配はないとのこと。坂道なので住民によく説明したいという。市の土木事務所の職員は若い人だった。
昭和二十一年二月十一日の虚子句日記は「稽古会。小諸草庵」での「遊ぶかな氷踏み割り氷柱折り」と「世の中を遊びごゝろや氷柱折る」。洒落た「遊びごゝろ」の句と別に「遊ぶかな」という荒っぽい句があったのだ。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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  • 2月11日:風に人よろめく春の鳶かな
  • 2月10日:草の餅柔らかさうに重さうに
  • 2月9日:梅折つて挿してダンボールに暮らす
  • 2月8日:富士聳え春の光が枯草に
  • 2月7日:春や鯉おほきな鱗見えて過ぐ
  • 2月6日:日の暮は日々夕茜草萌ゆる
  • 2月5日:雪解や撞くがままなる寺の鐘
  • 2月4日:白々と枯れたるものや寒明くる
  • 2月3日:出口より出てゆく鬼や豆を撒く
  • 2月2日:大根を箱根の山に干しにけり
  • 2月1日:名物がおでんなりとや町淋し

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