「青」の六十年代、七十年代は宇佐美魚目、大峯あきらがたびたび対談をしている。一九七〇年三月号では吉本伊知朗の〈風の黍たしかに老いて高処ゆく〉について。あきらが「『たしか』がいい。『黍嵐』じゃ全然だめだね」と言い、「そりゃいかん。・・・・・・しっかりとおさまってと云う感じ、心の中へためてもう一回つぶやいている。深い呼吸だな」と魚目。
テンポのよい受け応えが続く。
●季語=祭(夏)
著者略歴
山口昭男(やまぐち・あきお)
1955年兵庫県生まれ。波多野爽波、田中裕明に師事。
「秋草」主宰。句集に『書信』『讀本』『木簡』(第69回読売文学賞)
『礫』、著書に『言葉の力を鍛える俳句の授業―ワンランク上の俳句を目指して』『シリーズ自句自解Ⅱ ベスト100 山口昭男』『波多野爽波の百句』がある。日本文藝家協会会員
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