《九月二十日》伐り竹を担ぐや前方よく揺るる

「秋草」は会員が三人集まれば、句会として活動が出来る。句会が動きだせば、主宰も参加することとなっている。その反対に三人以下になったり幹事が続かなかったりすると消滅する。岡山の「こほろぎ句会」は諸事情のため句会が出来なくなっていたが、なんとかしたいと強い思いがあり、三人以上と幹事が揃った。こういう時は、素直に嬉しい。

●季語=竹伐る(秋)

著者略歴

山口昭男(やまぐち・あきお)

1955年兵庫県生まれ。波多野爽波、田中裕明に師事。 「秋草」主宰。句集に『書信』『讀本』『木簡』(第69回読売文学賞) 『礫』、著書に『言葉の力を鍛える俳句の授業―ワンランク上の俳句を目指して』『シリーズ自句自解Ⅱ ベスト100 山口昭男』『波多野爽波の百句』がある。日本文藝家協会会員

 

 

 

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バックナンバー

  • 9月20日:伐り竹を担ぐや前方よく揺るる
  • 9月19日:子規の忌の赤蒟蒻を喰らひけり
  • 9月18日:途切れては畦途切れては曼珠沙華
  • 9月17日:宵闇にふと誘はれてゐるやうな
  • 9月16日:フラスコの中へ月光入れてやる
  • 9月15日:恋人は蓑虫つつくばかりかな
  • 9月14日:邯鄲のひたむきすぎる顔であり
  • 9月13日:脇息の派手な紋様鉦叩
  • 9月12日:離れては虫売虫を見てゐたり
  • 9月11日:砂利を掃く熊手の音や萩の花
  • 9月10日:露けしや白を塗り足す白き船
  • 9月9日:脱ぐやうに流るる水や葛の花
  • 9月8日:金網をめつたやたらと押して葛
  • 9月7日:仮名文字のくづれの読めぬ葉鶏頭
  • 9月6日:メルヘンの如くに芒の穂ひらく
  • 9月5日:思ふより太きストロー秋の蝶
  • 9月4日:測量士声をもたずに入る花野
  • 9月3日:腕の虫弾きとばせし夜食かな
  • 9月2日:今日ことに土間のうるめる俵編
  • 9月1日:糊強きシーツをはがす野分かな

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