《十二月二十日》逆光を歩いて来るはインバネス
「インバネス」という季語を知ったのは裕明の〈インバネス夜行性なる鳥の如し〉という句からだった。この句の発表は二〇〇五年「ゆう」二月号。最後の裕明作品が載っている「ゆう」。そういうことでもこの季語には、思い入れがある。大切にしてゆきたい季語のひとつとなった。
●季語=外套（冬）
著者略歴
１９５５年兵庫県生まれ。波多野爽波、田中裕明に師事。 「秋草」主宰。句集に『書信』『讀本』『木簡』（第６９回読売文学賞） 『礫』、著書に『言葉の力を鍛える俳句の授業―ワンランク上の俳句を目指して』『シリーズ自句自解Ⅱ ベスト１００ 山口昭男』『波多野爽波の百句』がある。日本文藝家協会会員
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