年四回の東京での吟行会の最終回。午前中の清澄庭園での吟行。十時前には行くのだが、早々と「秋草」の方々と出会う。最近は、みなひとつのところにじっくりと座って句帳を開いている。「よしよし」と思いながらいつもの場所へ行く。吟行句はその日ぴったりの季語を見つけることが成否のカギを握る。それまでは辛抱。
●季語=隙間風(冬)
著者略歴
山口昭男(やまぐち・あきお)
1955年兵庫県生まれ。波多野爽波、田中裕明に師事。
「秋草」主宰。句集に『書信』『讀本』『木簡』(第69回読売文学賞)
『礫』、著書に『言葉の力を鍛える俳句の授業―ワンランク上の俳句を目指して』『シリーズ自句自解Ⅱ ベスト100 山口昭男』『波多野爽波の百句』がある。日本文藝家協会会員
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