
《七月二十二日》なにもないそれが答への夏野かな
ひどい粗忽者なので、自分よりうっかりした人を見かけると、「あんなでも死なずに生きていけるんだ……よかった……」と勇気づけられる。
以下はフランスの知人の話。
あるとき教授に「今度この学会に参加しましょう」とチラシを渡され、見ると「歩行学学会」とある。ええ〜、なんでやねん。歩行について発表することなんて、なーんにもないわ。と悩みに悩んで資料を用意し、いざ開催と相成って二日目、その学会が「歩行学(podology)」ではなく「土壌学(pedology)」だったことに気づいたらしい。
知人はいまも、死なずに生きている。
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