
《八月一日》片蔭の客は気まぐれ書生ども
日記は見られないことが前提だって、よく言われる。言われるけれど、でもそれって本当なんだろうか。鍵をかける。引き出しにしまう。パスワードをつける。つまりそれって、ものすごく見られることを意識している、ということではないのか。見られたくない、のではなく、見られたときにどう思われるか、その正当性、あるいは物語としての筋をどこかで用意しているのではないか。書いた時点で、それはもう観測されうる対象になるのだ。つまり日記とは、未遂の公開。
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日記は見られないことが前提だって、よく言われる。言われるけれど、でもそれって本当なんだろうか。鍵をかける。引き出しにしまう。パスワードをつける。つまりそれって、ものすごく見られることを意識している、ということではないのか。見られたくない、のではなく、見られたときにどう思われるか、その正当性、あるいは物語としての筋をどこかで用意しているのではないか。書いた時点で、それはもう観測されうる対象になるのだ。つまり日記とは、未遂の公開。
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