
《十二月七日》寒昴みづのゆらぎの底までも
碁を覚えたのは小学生のころだ。父が持っていた五巻セットの教本を暇に飽かして眺めていたのが始まりである。各章の最後に付いている「ちょっと考えてみよう」という問題がどうにも性に合わず、「めんどくさいことを聞くな」とぶつぶついいながらも、なぜか毎回きちんと解いていた。よほど時間がありあまっていたのだろう。
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碁を覚えたのは小学生のころだ。父が持っていた五巻セットの教本を暇に飽かして眺めていたのが始まりである。各章の最後に付いている「ちょっと考えてみよう」という問題がどうにも性に合わず、「めんどくさいことを聞くな」とぶつぶついいながらも、なぜか毎回きちんと解いていた。よほど時間がありあまっていたのだろう。
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