《七月五日》換気扇全て西日に回りをり

浅草吟行後、東大の学生句会に参加。
昭和二十七年七月五日の虚子句日記は「鹿野山神野寺」。「その前に杖突きさして墓まゐり」。神野寺の住職でこの年の一月に亡くなった川名句一歩の追悼会での吟。素十が「僧死してのこりたるもの一炉かな」と詠んだ、その「僧」だ。虚子は句一歩の墓前の土に杖をつきさし、その墓を拝んだのだ。「突きさし」に尋常でない感じがある。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 7月5日:換気扇全て西日に回りをり
  • 7月4日:山で被りパリで被りし夏帽子
  • 7月3日:鼓笛隊すすむ海月はぷかぷかと
  • 7月2日:布施明涼しく老いて日焼して
  • 7月1日:孑孑に子どもの尿の一大事

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