《七月十七日》日焼して少しはにかみ本井英

小諸の日盛俳句祭に参加。
昭和七年七月十七日の虚子句日記は「発行所例会。丸ビル集会室」。「舷に置きたる団扇なかりけり」。「舷」の手すりの上の平たいところに団扇を置いたのだろう。はずみで海に落ちたのか、誰かが「ちょうどいいや」と持って去ったのか。「たる」は完了・存続。「けり」は発見だ。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 7月17日:日焼して少しはにかみ本井英
  • 7月16日:梅雨の蝶砂地の草の花にゐる
  • 7月15日:御手植の松揺れてゐるやませかな
  • 7月14日:蜥蜴這ひ避暑のホテルに人の声
  • 7月13日:日盛やいのち短き団子虫
  • 7月12日:放哉を読む顕信や日の盛
  • 7月11日:手を引かれながら振り向く裸の子
  • 7月10日:竹夫人AI長者なる人の
  • 7月9日:簾垂れ売物件となつてゐし
  • 7月8日:片蔭を出て影法師こんなもの
  • 7月7日:鯛焼もあはれに焼けてかき氷
  • 7月6日:ブラウスの白く淋しく木下闇
  • 7月5日:換気扇全て西日に回りをり
  • 7月4日:山で被りパリで被りし夏帽子
  • 7月3日:鼓笛隊すすむ海月はぷかぷかと
  • 7月2日:布施明涼しく老いて日焼して
  • 7月1日:孑孑に子どもの尿の一大事

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