《九月二十日》壁に蔦釣瓶落しがずるずると

夜、中華街で会食。
昭和二十一年九月二十日の虚子句日記は「新潟より秋田へ行く。秋田、高木餅花宅。金谷旅館泊」。「京都ホトトギス六百号記念句会兼題」とあって「小諸とは月の裾野に家五百」。終戦の一年後、虚子は疎開先の小諸から新潟、秋田方面へ旅をした。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 9月20日:壁に蔦釣瓶落しがずるずると
  • 9月19日:馬鹿のやうに鳴る風鈴や野分雲
  • 9月18日:くらがりに帽子をかぶる夜業かな
  • 9月17日:草上の昼食葡萄チユと吸うて
  • 9月16日:右左見つつ亀ゆく水の秋
  • 9月15日:藤の実のほのと毛深し人に垂れ
  • 9月14日:秋風や骸も混じる団子虫
  • 9月13日:頭尖るバツタやかなしさうに這ふ
  • 9月12日:秋蒔や汗の帽子を風に脱ぎ
  • 9月11日:秋晴の蝶々のただ集まれる
  • 9月10日:秋の夜の古く明るきレストラン
  • 9月9日:秋風や噛みてうれしき佐渡の米
  • 9月8日:秋桜断種の猫に日があたり
  • 9月7日:仁丹のやうなピアスや月を仰ぐ
  • 9月6日:歯科の中見えてつくつく法師かな
  • 9月5日:新涼やパジヤマを干して雲白く
  • 9月4日:からあげと書いて唐揚初嵐
  • 9月3日:阿佐谷は夜も明るし桃を売る
  • 9月2日:病む人の名札それぞれ蚯蚓鳴く
  • 9月1日:美しきまま虫籠の古びたる

俳句結社紹介

ふらんす堂編集日記