《十月四日》海の辺や青き芝生に赤蜻蛉

藤沢の一遍忌の俳句大会に出席。
昭和六年十月四日の虚子句日記は「武蔵野探勝会。群馬県木崎、新田邸」「鞴の火壁を伝へり秋の雨」。鞴の風に煽られた炎が炉の壁を伝うのだろう。新田郡木崎町は現在は太田市。新田義貞の新田氏縁の地で、虚子の三女の宵子は華族である新田家に嫁いでいる。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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  • 10月12日:町外れなるアパートの秋簾
  • 10月11日:掛稲の風上にゐて風つよし
  • 10月10日:帽に風運動会の歌チャチャチャ
  • 10月9日:月に旗垂れて運動会前夜
  • 10月8日:首すこし長くて亀や水の秋
  • 10月7日:秋の日や飛行機見えて人歩く
  • 10月6日:浮かぶ葉に寄るあめんぼや秋旱
  • 10月5日:出港や手にとるやうに秋の雲
  • 10月4日:海の辺や青き芝生に赤蜻蛉
  • 10月3日:王冠に似て荒涼と秋薊
  • 10月2日:糸瓜見て勉強部屋に暮らしけり
  • 10月1日:ふりかけをかけて夜食や警備員

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