
《六月二日》籐椅子や風たまゆらのままに在り
十五だった。季節は梅雨。庭先で古い日記帳を燃やした。燃やした理由は、まあ、今となっては「なんとなく」としか言いようがない。思春期特有の整理整頓欲求かもしれないし、あるいは過去の自分に、少しだけ嫌気がさしていたのかもしれない。
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十五だった。季節は梅雨。庭先で古い日記帳を燃やした。燃やした理由は、まあ、今となっては「なんとなく」としか言いようがない。思春期特有の整理整頓欲求かもしれないし、あるいは過去の自分に、少しだけ嫌気がさしていたのかもしれない。
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