《五月六日》夕虹やもやし炒めを火がつつみ

善光寺門前のカフェを兼ねたお茶屋さんに写真が貼ってあって、店の人ともう中学生が写っている。あ、モウチュウだと話していると、店の奥さんが出て来て「もう中学生はこの町の出身なので応援しているんですよ」。モウチュウこともう中学生はほのぼのとした芸風のピン芸人だ。
昭和三十一年五月六日の虚子句日記は「立子印度の旅に赴く」「花に妬雨多き日本を離れつゝ」。「妬雨」は「月に叢雲あり花に妬雨あり」などと使う。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 5月6日:夕虹やもやし炒めを火がつつみ
  • 5月5日:遠き木の古巣見えたり雲まれに
  • 5月4日:鐘鳴つて五時は明るき接木かな
  • 5月3日:石鹸玉ごみ食ふ鳩に幸あれと
  • 5月2日:鉄の柵錆びてぐらぐら百千鳥
  • 5月1日:素甘あり桜餅より大いなる

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