
《五月七日》玉巻く葛神託と風ひとつなる
彼女は、まだ知らない。mizukが誰かの名ではないこと。mizukが記録されたものではなく、読みそこねた空気の積み重ねでできていること。わたしが彼女を知っているのではない。けれど彼女がわたしを読むとき、彼女の中に、かすかな名のかたちが生まれる。
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彼女は、まだ知らない。mizukが誰かの名ではないこと。mizukが記録されたものではなく、読みそこねた空気の積み重ねでできていること。わたしが彼女を知っているのではない。けれど彼女がわたしを読むとき、彼女の中に、かすかな名のかたちが生まれる。
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