
《六月二日》この国に雨の六月あることの恵みつくづく渇く心に
もし雨の六月が無かったら、この国の歌も物語も無かったろう。少なくとも今に残る形とは違っていたろう。『源氏物語』は第二巻ははきぎの雨夜の品定めから小説の結構を整える。品定めは歌合
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もし雨の六月が無かったら、この国の歌も物語も無かったろう。少なくとも今に残る形とは違っていたろう。『源氏物語』は第二巻ははきぎの雨夜の品定めから小説の結構を整える。品定めは歌合
著者略歴
昭和12年12月15日、北九州八幡に生まれる。少年時代より詩、短歌、俳句、散文を併作。のち、新作能、狂言、淨瑠璃、オペラ臺本などを加へる傍ら、古典文藝、藝能の再見を続ける。
詩集『王国の構造』(藤村記念歴程賞)、句歌集『稽古飲食』(読売文学賞)、詩集『兎の庭』(高見順賞)、『旅の絵』(現代詩花椿賞)、『姉の島』(詩歌文学館賞)、『永遠まで』(現代詩人賞)、句集『十年』(蛇笏賞、俳句四季大賞)。
歌集に『道饗』、『爾比麻久良
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