《二月八日》富士聳え春の光が枯草に

近所の小学校の体育館で選挙の投票の立会人をつとめる。朝六時半集合、夜まで。昼食夕食は当然自腹。手当は些少。
昭和二十三年二月八日の虚子句日記は「大崎会。鎌倉、英勝寺」。「あらはとも隠れ顔とも蒲団干す」と、立春を過ぎて冬の季題を詠む。「あらはとも隠れ顔とも」から、新婚の婦人の一寸した恥じらいを読み取ってもよいと思うが、どうだろうか。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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  • 2月8日:富士聳え春の光が枯草に
  • 2月7日:春や鯉おほきな鱗見えて過ぐ
  • 2月6日:日の暮は日々夕茜草萌ゆる
  • 2月5日:雪解や撞くがままなる寺の鐘
  • 2月4日:白々と枯れたるものや寒明くる
  • 2月3日:出口より出てゆく鬼や豆を撒く
  • 2月2日:大根を箱根の山に干しにけり
  • 2月1日:名物がおでんなりとや町淋し

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