
《二月十日》草の餅柔らかさうに重さうに
ワサビ醤油のついた刺身と酢のしみた飯を口一杯に頬張りたくなったので、近所で海鮮丼を食う。老夫婦が週の後半だけ開ける、古い小さい寿司屋だ。住宅地にあって馴染みの客が多い。無造作に切ったアジやマグロが大きい。
昭和八年二月十日の虚子句日記は「草樹会、丸ビル集会室」。「皆廻るなかにまはらぬ風車」。これだけの句であってもどことなく虚子くさい。
無断転載・複製禁止

ワサビ醤油のついた刺身と酢のしみた飯を口一杯に頬張りたくなったので、近所で海鮮丼を食う。老夫婦が週の後半だけ開ける、古い小さい寿司屋だ。住宅地にあって馴染みの客が多い。無造作に切ったアジやマグロが大きい。
昭和八年二月十日の虚子句日記は「草樹会、丸ビル集会室」。「皆廻るなかにまはらぬ風車」。これだけの句であってもどことなく虚子くさい。
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