
《五月三日》石鹸玉ごみ食ふ鳩に幸あれと
電車の中、缶の飲物を飲もうとした若者の手元からストローを包んでいた細長いセロファンがひらりと電車の床へ。その向いに座っていたご婦人が若者とセロファンを交互に指さし、「あなたのでしょ」。若者は「あっそうか」と呟きながら席を立ってセロファンを拾った。
昭和十年五月三日の虚子句日記は「尾張、長島」「折り捨てし躑躅漂ふ古江かな」。下五に「古江」という渋い言葉を得て厚みのある句となった。
無断転載・複製禁止

電車の中、缶の飲物を飲もうとした若者の手元からストローを包んでいた細長いセロファンがひらりと電車の床へ。その向いに座っていたご婦人が若者とセロファンを交互に指さし、「あなたのでしょ」。若者は「あっそうか」と呟きながら席を立ってセロファンを拾った。
昭和十年五月三日の虚子句日記は「尾張、長島」「折り捨てし躑躅漂ふ古江かな」。下五に「古江」という渋い言葉を得て厚みのある句となった。
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