《六月十三日》置物の如くに男お旅所に

町内会の祭に実行委員として参加。町内の商店主などが持って来てくださる奉納金を受け取るのが主な仕事だ。
昭和七年六月十三日の虚子句日記は「笹鳴会。丸ビル集会室」「水際まで蜘はひ下る細藺かな」。些事を誇張せず、きっちりと、かつ余裕をもって詠んでいる。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 6月13日:置物の如くに男お旅所に
  • 6月12日:青あらし折々人の高笑ひ
  • 6月11日:はつたいの湯気かすかなり四方に山
  • 6月10日:絡み合ひながら真夏へ真葛ども
  • 6月9日:深く澄んで清水のごとし石牡丹
  • 6月8日:サイダーを注ぎ分けてただ老いてゆく
  • 6月7日:海見ゆる窓にいくつも蝸牛
  • 6月6日:まづしげな氷河の絵ありソーダ水
  • 6月5日:二の腕の蠅こそばゆき昼寝かな
  • 6月4日:脚三つ持てる大きな扇風機
  • 6月3日:花屋の薔薇八百屋のバナナ大西日
  • 6月2日:押し来るや頭分厚き黄金虫
  • 6月1日:よき稚児や木魚大きく涼しげに

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