第11回千葉県俳句大賞2026.5.16
5月16日(土)に千葉県学習センターにておこなわれた第11回千葉県俳句大賞の授賞式について、出席したPさんのレポートを紹介したい。

受賞者を代表して栗坪和子さんがご挨拶されました。

この度は千葉県俳句大賞と大きなありがたい賞を賜りまして、能村研三先生をはじめ、皆様のご支援があってのことと心から感謝申し上げます。千葉県俳句大賞ということで、「千葉県」という言葉があるのが、私にはとても誇らしく思い、また光栄なことだと思っております。私は千葉県の南の方ですが、旧国名ですと日本で一番小さな国である安房で生まれて、育ちました。一族はみな安房の人です。千葉県俳句大賞という名前に何しろもう本当に心から嬉しく思っております。私は高校まではずっと安房におりましたので、安房のことは四季折々のことが思い出されます。県立の大変ふるい女子校に通っていましたが、そこで古典の先生が私に俳句を教えてくださいました。それが原点となって今に至っております。その後、出版社に勤め、そこでとても大事な先生方にたくさんお目にかかりました。そこで文學のことをいろいろと教えていただきました。この「海嘯」という素敵で大らかな私の句集のタイトルは、能村研三先生がつけてくださいました。とても気に入っております。この本の造本はフランス装の函入りですが、南フランスに「カルトナナージュ」という布や紙を貼って美しく仕上げる函細工の伝統工芸があります。フランス装の箱の入りの本の原点といわておりますが、私は編集者としてたくさん本をつくってきたものですから、もし自分で本をつくるとしたら、「フランス装函入り」にしたいと決めていました。そしてふらんす堂の山岡さんにご相談しましたら「ぜひ、フランス装函入りでやりましょう」とそう言ってくださりまして、このような珍しい本の形になりました。表紙にフランス語のタイトルもつけることになり、高校の先輩の新藤美恵子さんのお嬢様がフランス語に堪能でいらっしゃいまして、ご相談しまして、フランス語のタイトルをつけさせていただきました。私はずいぶん長いこと俳句をやっておりますけれども、なんとなく心の支柱のように思っているのは、古今和歌集仮名序の冒頭のところです。「やまとうたは、ひとのこころをたねとして、よろづのことのはとぞなれりける。」それから、「いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。」この部分を、俳句を書くときや文章を書くときにいつも心に原点として留めております。原点に帰るところ。言葉のその奥深さを今の現代の俳句でも、そういったものは活かせないだろうかということを、この受賞を通じていろいろと考えて、もう一度原点に帰って俳句をやりたいと切に思っております。皆様今日はありがとうございました。ありがとうございました。

(ふらんす堂「編集日記」2026/5/18より抜粋/Yamaoka Kimiko)
