《八月四日》日盛や土に影して軒簾

ボルヘスの「不死の人」を読む。
昭和三十二年八月三日の虚子句日記は前日に続いて「山中湖畔、山廬」。「虎杖の花をかざして恋ひめやも」。虎杖の白い花は地味な草花だ。「虎杖の花をかざして」と詠んだ虚子が思い描くのは、うら若い男女のつつましやかな恋なのだろう。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 8月4日:日盛や土に影して軒簾
  • 8月3日:雲うすうす避暑の子どもら匙つかふ
  • 8月2日:終点の町や頭上の雲の峰
  • 8月1日:橋をゆく日除下げたる冷房車

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